激闘の末、雫姫は闘技場に倒れた。
全力を尽くし、息を切らせる。
もう動けない。

そこへ、勝者のしずくが近づいてきて、のしかかった。
雫姫の顔の両隣の地面に手の平をついて顔を近くに寄せる。
声援が大きくてはっきりとは伝わらなかったが
「私が勝ったからあなたは私のもの」というようなセリフを吐いていたようだ。
確かに勝者に罰を決める権限が与えられるルール、負けた雫姫には選択肢はない。
しずくは雫姫に更に密着する。
今は地面についているのは手から肘に変わった。
当然顔と顔の距離が近づく。
目と目が近づく。
口と口が近づく。

唇と唇が触れて。
雫姫の下唇がしずくの唇に挟まれる。
雫姫はおののいて身をよじろうと試すが、顔が腕でしっかりと捕まえられていた。
逃げ場がない中で唇が何度もついばまれる。
ちゅ、ちゅと音を立てられながら。
目を開けていたら恥ずかしいので、観念した雫姫は目を閉じることにした。
すると、雫姫の唇に沿って舌を這わせられる。舌がなぞる度に雫姫の唇が濡れる。
観衆の面前でのキス攻めに雫姫の耳が熱くなるのを感じた。
しずくは雫姫の鼻を指でつまむと、呼吸のために開かれた口の中に
舌を押し込んだ。
雫姫の口の中に入れた舌であちこち舐め回す。
しずくの舌が雫姫の舌を押して、そして舌中をねぶり始めた。
舌としたが絡みあうたび、くちゅくちゅと音がなる。
そのいやらしげな音を聞くうちに羞恥を感じどんどん雫姫は顔が真っ赤に染まった。
ついには息も荒くなっていってしまう。
身体が火照り知らず知らずに雫姫までも舌を動かしていた。
しずくの舌の動きに合わせ雫姫の舌も動く。
もどかしく、切なく。
頬を伝わる熱い汗に、乱れた熱い吐息。
絡み合う水音が耳に入り頭の中をかき乱す。
興奮が高まり、快感が頂点へと達した時、
頭の中が真っ白の世界へと描き変えられた。