御扉開き。
淫靡な声があちらこちら聞こえてくる。
楽園の御殿では天つ乙女たちの乱交が催されていた。



・・
・・・
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「今日も、だめですか」
天女の井戸端会議で天女のヤヨイは溜息をつく。
イナルミが部屋に閉じこもったまま、もう3日も出てこない。
「イナルミ様が好きな夜遊びをしていましたら興味を持って出てくると思ったのですが」
同じく天女カスミは発案者であったので少し気が重い。
「ひょっとして、私達では刺激……といいますか、いつも一緒にいますので
 そんなに興味を持っていただけないのではありませんか?」
天女のスミレが口を挟む。
「イナルミ様の興味のありそうな方ですと、ミリア様やルル様ですね」
と、サヤカ。
「やってみる価値はありそうですね」とツムジが頷く。
「でも来てくれるでしょうか?」心配顔なサクラ。
「悩んでても仕方がありません。スズロさん、お二人を呼んできてください」
シズクがスズロに2人を連れてくるように頼んだ。

・・・・
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・・


「――というわけでして」
スズロが両名を楽園へと連れ戻した。
「やっと、魔女さまとの闘いが終わったと思ったのに……悪魔女王さま……?」
ミリアは、ようやく闘いの日々から開放されたと感じていたため、ショックを受けた。
「それはなんとしても、女神皇女様に助けていただきましょう……」
ルルはそう応えて、一同はイナルミの部屋の前へやってきた。

『トントン』
「イナルミ様、ルルです――」
交渉が始まった。
「――悪魔女王が復活したとのお話を伺いました。イナルミ様のお力をお貸しください」
ルルがそう頼み込むと、ドア越しに、イナルミが応える。
「いやだ、あのこ、怖いもんー」
「!?」
とうてい女神とは思えぬ言いように意表を突かれるルル。
「何を言うのですか。悪魔の力に対抗できるのはイナルミ様の力だけです。ここを開けてください」 『ドンドンドン』
食い下がるルルにも
「この部屋が一番安全なの。他のことはボク以外の人ががんばれ」


・・
・・・
・・・・

「駄目です。イナルミ様、聞く耳を持たないといった感じでした……」
ルルは天女たちに結果を告げた。
「やはりそうですか、では例の作戦を――」
天女たちはイナルミの部屋の前で布団をひく。

・・・・
・・・
・・


「では、ルル様、ミリア様、よろしくお願い致します」
布団を引き終えて天女シズクが2人に声をかけた。
「よろしくと言われましても……」
「う、うん、どうしようルル」
困惑気味の2人。ちなみに2人(天女たちも)は楽園の習慣に従い服を一切身につけていない。
その2人を取り囲むように8人の天女が周囲に座っている。
「私立ちが乱痴気騒ぎを起こしてもイナルミ様は部屋から出ようとしません」
「ルル様とミリア様が私達の代わりにイナルミの気を引くことをなさってください」
天女たちは切々と二人に声をかけ、そして炊きつける。

「この際仕方がありません、ミリア」
ルルに呼ばれ近づくミリア。
「(どうするのルル?)」
小声で上目遣い気味に尋ねてくるミリアに、
「(世界の平和がかかっています、少し我慢してください)」
ルルはミリアの両手の指を絡める。
「(わ、わ、わ……ルル……)」
膝立ちで、お互いの距離が縮まる。
2人の出っ張り、胸と胸が触れる。
額と額が触れる。
裸同士で密着し、体温を感じる。
「(ルル……)」
「(ミリア……?)」
「(見られてて……)」
「(うふふ、そうですね)」
周りの天女が気になるふたり。
「(……こんなことをするのも、塔攻め前夜以来だね)」
沈黙に耐え切れずミリアが言葉を紡ぐ。
「(あ……そうですね)」
「(あ……)」
何気なく口に出した言葉が、過去の秘め事を脳裏に思い起こさせる。
そしてまた沈黙の時間。
どうしたものかと思案していたミリア、
向かいに座る天女シズクと目が合うと、彼女は空中に文字でサインを送ってきた。
『く・ち・づ・け』と書いてニッコリと微笑む。
(あれをしてってことなのかな……でも)
ミリアはルルの唇に視線を送る。
ルルの小さくて可愛い唇から熱い吐息が出ていた。
ドキドキと胸が高鳴るのを感じた。顔がより熱くなる。
(天女様の指示だもん……ルルもわかってるよね……)
ミリアはルルの唇にゆっくりと近づいて
「(ん……ちゅ)」
と、口づけをした。
「(ん……ちゅ)」
それに応えるように、ルルも唇を押す。
柔らかい唇の感触が伝わる。
何度か繰り返し、顔を離す。
ルルはミリアの顔越しに、後にいる天女が
文字を空中に書いているのが見えた。
『舌を絡めてください、激しく』
一度見てしまってからは、その文字がルルの頭を離れない。
ミリアが再度唇を寄せて来たとき、ルルはそれを実行した。
(わー、ルルの舌が……入ってきた……)
ミリアは何もできず呆然としていると、ルルの舌がミリアの舌に絡んでくる。
(激しく、って書いてありましたし……もっと動かさないといけないのでしょうか……)
ルルはミリアの頭を腕で抱えると、ミリアの口の中を舌でたっぷり舐めた。
くちゅりくちゅりと唾液が入り交じる音が響く。
「っ……ふっ……あふっ……」
ミリアはやや苦しそうな息遣いながらも、甘く荒い息を吐いていた。
ルルが舌を引き抜くと、ふたりの舌から唾液が橋を作った。
(ふゎ……ルルなんかだいたん……)ミリアが意識ぽやーとしていると
目の端に「それ位では女神様は目覚めません。ルル様の胸の先を指で摘んでください」
なんて天女から指示が書かれていた。
(そっか……目的を果たせられなければ無駄になっちゃうもんね……)
ミリアは天女の指示に従って、ルルの胸の先を人差し指と親指で挟んだ。
「あはっん……」
全くの不意を突かれ高い声を出してしまうルル。
真っ赤になって口に手を当てる。
涙目になるルルの表情を見て
なにか悪いことをしてしまったような気持ちになり焦るミリア。
ただ『その調子です。つむつむいじいじしてください』との文字が目に入った。
理性と欲望に挟まれたミリアであったが
もっと可愛いルルが見たいという欲望に負けて更にルルの胸の先を弄んだ。
「ふあ……あ」
ルルも、意思に反して出る甘い声を抑えようとするのだが、
正面の天女より
『口を抑えては駄目です、イナルミ様に声が聞こえるようにしてください』
なんて、メッセージを送られてしまったので、
「あああん、ミリア……もっと、してください」
など、口走ってしまった。
「(ミ、ミリア、今のは違うんです……その……あの……)」
ごにょごにょ言っていたのに、
ミリアはルルの固くなった胸の先を執拗に摘んだり、押したり、弾いたりしてきた。
「あっ、あんあ、あんっ、ミリアっ……」
ミリアも天女の指示に従っているだけではあったが、ルルの可愛い声を聞いてどんどん気持ちは高く盛り上がっていた。
そんなミリアに、ルルの回した手の平がおしりをむんずと掴まれた。
「あひゃん?!」
ルルの熱い手の平でミリアのおしりが形を変える。
天女からルルに、力強くおしりを揉みしだくようにと指示が出たのだ。
むにむにとルルの指先に力が入りミリアのおしりが揉み倒される。
「ああ……、ふぁああ……ん」
ルルの胸の先を責め立てて気持ちが高ぶっていたところにこの反撃。
ミリアは身体が敏感になってしまっていた。
対する、ルルもミリアに胸の先をいいようにされて骨抜き状態であった。
ここで申し合わせたかのように天女から『股間を揉んでください』と出た。
ミリアとルルはもはや指示をそのまま受け取るしかできず
お互いの手をお互いの脚の間に。
くちゅ……り。
淫靡な音がたった。
ぬるりと股間から出てくる愛液が指を動かす度に音を立てる。
くちゅくちゅくちゅ――
『あ、あー、あ、あー、あ』
身体をよじりその甘美な刺激を身体で味わう。
身体の奥の奥、隅々まで相手に満たされていく。
「あ、あ、あ、あ、ミリア、ミリア……」
「あ、あ、あ、あ、あ、ルルぅ……わたしもう……っ」
お互いの指がクリトリスを押し当てて、不規則に振動を与える。
部屋中に広がる二人の大きな声。
「あ、あ、あ、あ、飛んじゃうーーーー!」
「あ、あ、あ、あ、ルルーーーー!」
抱き合って、身体を大きく震わすふたり。

――そして、ドン、と扉が開いた。

「ボクも混ぜて―」
そう、二人の活躍によりついにイルミナが部屋から出てきた。
そして、ミリアとルルを押し倒す。
『私達も、よろしいでしょうか』周りの天女たちもおずおずと近寄る。
「え……ちょっと、なんで、え、わ、きゃあ、やーーん」
雪崩に巻き込まれたミリア。
「なんでこうなるのですか、どこ触って……ひゃう、いま触られると……あっはんんっ」
ルルまでも。

『あん、あん、あん、あん、あーーーーーーんっ』


何はともあれ、閉じこもった女神皇女を部屋から引きずり出すことに成功した。

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