5種の手
・グー
・チョキ
・パー
・狐(影絵の狐のポーズ):グーチョキパーに勝つジョーカー、ピストルに負ける
・ピストル(親指と人差指でちょきを作るポーズ):グーチョキパーに負ける、狐に勝利。ピストルで勝った場合はその瞬間に勝利。
組み合わせ(くじで決められた)
1回戦 フィフィ(夜伽集) : サラ(陳情民)
2回戦 マキ(夜伽集) : リオン(招待客)
3回戦 ルル(招待客) : クロア(夜伽集)
4回戦 ファス(親衛隊) : ユキナ(陳情民)
5回戦 パイツナ(陳情民) : ミルカ(招待客)
中華の城を思いよこすような派手色使いの部屋。
真ん中にターンテーブル式のお立ち台がり、部屋の奥には大きな椅子が置いてある。
左右の壁には大きな鏡が掛けられており黒子さんの撮影魔法でとられた映像が大きく映し出される。
これは大陸中の水晶球や魔法鏡で見ることが出来る映像と同じものである。
ここに、勝ち抜いてきた女の子たちが姿を現す。
衣服は自前のものに着替え終わっている。
「で、ミリア。どうしてあなたがここにいるのですか」
ルルはこそこそと小さな声でずっと聞きたかったことを聞いた。
「えへへ。この塔の前でルルと別れたあと、知り合いを見つけて。頼んで変わってもらったの」
「お知り合い……「パイツナ」さんでしたっけ?」
「うん。前におっぱ……えっと……前に旅先の街でパレードをしたときに知り合いになったの」
「ふーん」
「変わってあげたから、今度はルルとパレードに一緒に参加する約束しちゃった」
「えっ、私もですか?」
「あ、うん。ごめん、急だったから」
「ひょっとして……それって裸に近い格好で胸を揺らして歩くパレード……ではないですよね、ミリア?」
「え、と、その。そ、そう。たぶん……それかな?」
「あ、あなたはいいかもしれませんが、私のこの胸じゃ、笑いものじゃないですか!」
「え、と、大丈夫、ルルも結構あるよ!わたしが大きすぎなだけで」
「それに、そんなはしたないこと出来ませんよ! そんな大事なこと勝手に約束なんて」
ぷんすか怒るルル。
「だ、だって。ルルを守るためだよ、時間もなかったんだもん」
ミリアも、ルルのためにしたことなのに文句ばかり言われて少しむっとする。
「静粛にお願いします――」
不意に黒子さんが割り込む。
「サーラ様がいらっしゃいます」
サーラはゆっくりと登場し、少し高い所にある奥の椅子に腰掛けた。
「あなた達、よく勝ち残ったわね、おめでとう。でも本当の闘いはこれからよ。 予選、第二種目、五種じゃんけんを開催するわ!」
『ジャーン』と黒子さんがドラを鳴らす。
「ん……? この対戦表誰が作ったの?センスの欠片もないわね」
「サーラ様、それはくじ引きを……」と言いかける黒子を遮り。
サーラはペンを取り出し、上から組み合わせを作り直し始めた。
1回戦 パイツナ(陳情民) : ルル(招待客)
2回戦 ミルカ(招待客) : ユキナ(陳情民)
3回戦 クロア(夜伽集) : リオン(招待客)
4回戦 マキ(夜伽集) : サラ(陳情民)
5回戦 フィフィ(夜伽集) : ファス(親衛隊)
「ふふっ。 さあ、これで、気を取り直して始めるわ。 わざと負けたりしたら承知しないわよ?」
サーラのからかうような視線に動揺を隠せないルルとミリア(パイツナ)。
はてさてどうなるか……