『じゃんけんぽん!……ミルカの勝ち』
「もう恥ずかしい……」
ユキナが泣き言を言うも、観念して脱がされる。
ワンピースがはらりと下に落ち、
下着姿のユキナが衆目に晒される。
若干控えめながらも出るところは出て引っ込むところは引っ込んでいる
ボディライン。
ミルカは、ユキナを脱がしているときに
自分がパンツどころかブラも身につけ忘れていることに気がついた。
「(やばい、やばい。人の心配をしている場合じゃない……)」
ここで脱がされるとユキナ以上に恥ずかしいと気が付いた。
「……このまま全部脱がす……」と勝利宣言。
そろそろ出て来そうなのが、狐の手。
ピストル負けのリスクは生じるものの、
勝ち星を稼ぐには持ってこいの手段。
両者の読み合いが火花を散らす。
『じゃんけんぽん!……ミルカの勝ち』
結果として、ユキナは狐を出せなかった。
ピストルで討ち取られてしまうという危険をどうしても犯せなかったのだ。
「あ……ぁ……」
外されるブラにユキナは不安感を抱く。
「あと、一枚……」ホッとしたようなつぶやきがミルカから漏れる。
この時だ、ユキナの心に、どうしても相手に一矢報いたいという
反抗心が生まれたのは。メラメラと。
『じゃんけんぽん!……ミルカの勝ち』
最後に出した野心の狐がミルカに討ち取られていた。
「……ぃやあ」――悲痛なユキナの声も虚しく。
ユキナの最後の一枚があっさりと脱がされた。
「ほっ、一時はどうなるかと思った……」
ミルカが勝利を収めた。
敗者のユキナは局部が大写しで壁の大鏡に映されたのと同時に
水晶球を通して世界中に中継されてしまった。
「映さないでください……恥ずかしいです……くすん」
可愛らしい泣き顔が印象的であった。