Hなマス双六

悪魔女王イディラが逃げ込んだ先は、人間の世界、地上のダンジョンであった。

中央王国、王座の前に呼び寄せられた勇者ミリア、ルル、キサナ、サキ。
彼女らに向けて王国の姫フロンリーフが宣誓を述べる。
「この戦いが本当に最後の戦いです。長かった戦いに終止符を打ちましょう」
一呼吸おいて、
「わたくしはいまこの王宮を離れられません。みんな頼みましたよ!」
こうして、4名はイディラが逃げ込んだというダンジョンへと旅立った。

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キサナ「ここね」
サキ「見るからに怪しい気配がしますぅ」
ルル「怖気ていてばかりもいられません」
ミリア「……あれ、誰かいる…?」

ミラーシュ「やぁやぁ、ミリアちゃん!待ってたよー」
サーラ「あ、やっほー、みんな元気してた?」
クイ「……」
コルエット「わたくしたちもどうか最後の戦いに参加させてください」

ミリア「ええっ……何かすごい人たちが……」
キサナ「いや、でも信用できるの?」
サキ「味方にしたら心強いばかりですよぅ」
ルル「いえ、わたしたちの4人の誰かが最初にイディラの元へたどり着きましょう」

ミラーシュ「だーいじょうぶっ、大丈夫、目的は一緒でしょー」
サーラ「イディラを倒す!」
クイ「……うんっ」
コルエット「もし、不審な動きをしたら容赦なくののしってください」

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ミリア「中はほんのり明るいですけど、ひんやりですね」
ミラーシュ「んふー、温めてあげようかミリアちゃん」
ルル「もぉ、ミリアに近づかないでもらえますか?」
コルエット「細い通路ですが、奥にずっと続いているようですね」
キサナ「痛っ、何かにぶつかった」
サーラ「んー?何かしら、前方に透明の壁があるわね」
サキ「んっしょ…あのぉ、こんなものが…」
ミリア「サキさん何を両手で抱えてるんですか?」
コルエット「大きいサイコロ……ですか?」
クイ「ふむぅ……それを振ってくださいまし」
サキ「はいっ(ころころ……)4ですぅ」
クイ「お姉さま、前に進めまして?」
サキ「……あっ……進めましたぁ」
クイ「おそらく、4マス目にまた同じように壁があるのですよ」
キサナ「なるほど、双六のようになってるってことね」
ミリア「(……何それ、ちょっと楽しそう!)」
コルエット「今度は私にサイコロさんがやってきてくれましたね……」
サーラ「コル姉、振ってみなよ」
コルエット「では……とっ(ころ……ころ……)3です……」
ルル「何があるかわかりません、気を付けて」
コルエット「いち……に……さん。ここですね」
サーラ「なんともなーい?」
ミラーシュ「そこ、壁の色が少し違うような」
ミリア「っ……!!壁から何か出てきましたっ……!」
コルエット「えっ……ええっ……きゃぁ!!!」
ルル「何でしょうか、壁や床から手のようなものがっ」
クイ「罠かもしれませんわっ、逃げてくださいませっ」
キサナ「だめ、捕まったみたいっ!」
コルエット「あぁぁ……手足を掴まれてしまいましたっ」
サキ「きゃあ。。服を、脱がされちゃってますぅ……!!」
コルエット「あぁぁぁぁ……っ、私のストール……」
ミリア「ストールを奪ったら壁が元に戻りました、、怖い」
クイ「どうやら、そのマスに止まると服を脱がされてしまうようですわ」
キサナ「つまり、ダンジョンが双六になっているみたいね」
サーラ「てことは、とにかく、ゴールまでたどり着けばいいって話ね」
ミリア「あの……こんどはわたしのところにサイコロが」
ルル「ミリア……がんばって!」
ミラーシュ「ミリアちゃんいい目を出してね!」
ミリア「うー(ころ…ころ…)1です」
サーラ「ふむ、何も起きないわね」
クイ「やはり壁の色が変わっているところが怪しいですわ」
キサナ「次は、うちの番みたい。(ころころ‥‥‥)6」
サキ「さっきとは違いますが、そこも色が違うようですよぉ」
コルエット「あぁっ……何かが起きてしまうのでしょうか……」
サーラ「っ…!!また壁から手のようなものが生えてきたっ」
ミラーシュ「キサナちゃんも、脱がされちゃう?」
キサナ「くっ……って……えっ……ちょっと、なにしてるのよー?!」
サキ「わぁ‥…キサナさんのスカートが、めくられちゃってますよぅ」
クイ「あのパンツ……いい生地を使われているようですわ」
ミラーシュ「いい眺めだよ、キサナちゃん」
キサナ「くっ、離せっ……手首を捕まえられて動かせないの。もう、何なのよ?!」
コルエット「こことは壁の色が違うので、種類が違う"マス"なのかもしれません……」
ルル「今度は、私の番です。振ります……(ころころ)2ですね」
ミリア「なんともない、平和なマス」
クイ「わたくしです(……ころころ)3」
サーラ「あーあー」
ミラーシュ「わぁ、いってらっしゃいっ」
クイ「くっ……あっ、わたくしの帽子に何をしますの……っ返しなさいっ……」
コルエット「クイさん、お仲間です……」
ミラーシュ「ふっふー、ここで、真打の登場です(……ころころ)1」
サーラ「あー、何もないとこね、残念」
ミラーシュ「わー、ミリアちゃんといっしょだー」
ミリア「わっ、ミラーシュ様っ」
クイ「お待ちになって。そのマス壁の色がかかわりましたわ」
サーラ「それに、あたしの手元にもサイコロ来ないわ」
ミリア「え、どういうことですか?」
コルエット「まだそのマスではターンが終わっていないのでしょうか……?」
ミラーシュ「この狭いマスで女の子二人、することと言えば……」
ミリア「え?え?え?」
ミラーシュ「抱きしめちゃうー、にゃんにゃん!」
ミリア「きゃ、わわわっ……!!」
ルル「ミラーシュ様……!」
サーラ「あ、サイコロがやってきましたわ」
クイ「ということは……それが正解かもですわ」
サキ「え、にゃんにゃんが、ですか?!」
ミラーシュ「ほ、ほら。こうなると思ったのよー」
ルル「……わかりましたらから、もう離れてください」
サーラ「あったしの番っ、これって何順なんだろうね?(ころころ……)6って、え”」
コルエット「ああ……サーラさんも、手のお化けの餌食に……」
サーラ「うぅ、行きたくないわ……。って、あなた、まだめくられてるの?」
キサナ「くっ……好きでこんな格好してるわけじゃ……見るなぁ〜」
ミラーシュ「えへへ、今度はサーラのお楽しみタイムねー」
ミリア「あーっ、手がたくさん……っ」
サーラ「にげ……られない!後ろからなんて……っ、いやんっ!」
クイ「さすがに、エロいおパンツをはいてますわね……」
サキ「また、あたしの番のようです。ふりますよぅ(ころころ……)」




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