ゆうしゃの剣。
ミリアがこの試練に何度かくじけそうになったとき
いつもルルの声がミリアの頭に響いた。

「あなたは間違いなくゆうしゃです。必ずゆうしゃの剣を手にすることができるから。
 自分自身に自信がもてなくても。わたしが保証する」

「だからって…
だからって、こんな試練、ないよぉぉー!」

ゆうしゃの剣を前に心の中で絶叫するミリアであった。

話は少しさかのぼる。
勇者の剣のある北の町コールラへミリアはルルと共にはるばるやってきた。

コンコン、ある古ぼけた小さな一軒屋の戸を叩く。
「賢者さま、勇者を連れて参りました」
ぎぃぃと扉が開き、杖をついた痩せた体格の、髭を蓄えたお爺さんが出てくる。
「お、おお。ルルか、大きくなったのぉー」
「こんにちは、賢者様。お変わりありませんか?」丁寧に会釈をするルル。
「うむ、変わりなく退屈な日々をおくっとるよ・・ん?、そちらの娘さんが例の勇者の卵かね?」
目線を移されたミリアは恐縮しつつも、「こんにちは」とぎこちなくあいさつ。
ゆうしゃ様は人見知り。
「ささ、上がりなされ。勇者の剣を見せてあげよう」
ベッドの下の隠し階段を使いあり地下へと案内される。
先には頑丈そうな扉があり鍵を使いその扉を開ける。

「厳重に保管されてきたのですね」感嘆するルル。
「半分は防犯、もう半分は剣が悪さをせんようにじゃ、ほれ、そこの剣じゃて」
部屋の隅に無造作に立てかけられている剣がある。たしかに貴重なものとして扱われてはいないようだ。
『…これはこれは。どうもはじめまして。お嬢さん方』
声が、その剣から発せられた。
耳を疑うルルとミリア。
一方、おじいさんは「知り合いの孫とそのお友達じゃ」
と、平然と会話を続ける。「勇者としてお前さんと契約をしたいそうじゃ」
「あ、あの、よろしくお願いします」ミリアは、人見知りはすれども剣見知りはしなかった。
「あたし、勇者を目指しています。その、使わせてください」
たどたどと言葉をつなぐミリア。
「我輩をつかうとな? いいだろう。喜んでお嬢さんのお力となろう。さあ、さっそく我輩との契約を」
「は、はい。お願いします」ぺこりと頭を下げるミリア。

「…契約とは?」ルルが口を挟む。
「我輩を使うにはまず契約を結ぶ必要があり、それができてようやく我輩の力をすべて引き出すことができよう」
「ただ、これまで100人ほどここへ連れてきたのじゃが、契約を果たせたものは一人もおらん」
賢者のおじいさんがため息混じりに言う。
「そんなに難しいことなら…」
いつもの臆病風に吹かれるミリアにルルは、
「ミリア、あなたは間違いなくゆうしゃです。必ずゆうしゃの剣を手にすることができるから。
 自分自身に自信がもてなくても。わたしが保証する」
まっすぐに見つめられ、ミリアは不思議と力がわいてくるのを感じる。

「では儀式を始めるゆえ、我輩と契約者だけにしていただきたい」と剣。
追い出されるルルと、賢者のお爺さん。
「ミリア」ルルは心配そうなミリアに
「扉の外にいるから、何かあったら呼んでちょうだい」と声をかけた。バタン。

「でははじめるぞよ」表情はわからないものの、どことなく嬉しそうに見える。
「はい、よろしくお願いします」ミリアは真剣な表情。
「まずは我輩の柄に触れるが良い」恐る恐る言われたとおり柄に指を伸ばす。
「うひょ」という声と共に、びくりとその剣が震える。「え?え?」目を丸くするミリア。
「なななんでもない。優しく握るがよい」「は…はい」言われるとおりにするミリア。
意外と柔らかい感触であったが、手の中でむくむくと柄が大きくなっていく。
「な、なに…?」やがてどくどくと脈打つ。
「おお、我輩にエネルギーが注がれておる。いいぞいいぞ」
「う、うん」何か気恥ずかしいミリア。
「次は…我輩を抱きかかえるように」「う、うん」(ぎゅ…)と刀を抱きかかえる。
「うほ…胸が」「う…」少し力を緩めるミリア。「そこで力を抜いてはいけない」剣は言う。
「はぃ…」なぜか頬が熱く感じるミリアであったが言われたとおり力を入れなおす。
胸に挟まれカチコチに硬くなる剣であった。「ミリアと言ったか」
「え、うん。そうだよ」「気に入った。拙者はおぬしと契約しよう」その剣の言葉に
喜ぶミリア「ほんと?!」。「うむ。拙者の柄にまたがるがいい」
「え…と、これで…いいですか?」嬉しくなって疑いもせず言われるがままに柄を股にあてる。
剣は、スカートの中で動き、電光石火の動きでミリアのショーツをずらすと、ミリアの大切な場所を探り当てる。
「ひゃん!」思いがけない刺激に声を漏らすミリア。「まさか、契約ってー…?」
流石に身の危険を感じたミリアが声を上げる。
「そのまま腰を下ろせば契約完了である」当然かのごとく告げる剣。
「ちょっと待ってください…!」すべてを悟ったミリアは、顔を赤らめ抗議の声を上げる。
「どうしたミリア。我輩の力がほしいの出は無いのかー」待ち遠しいのか、
ミリアの下でもぞもぞと柄が動いている。
「そんな…」どうすればいいかわからず立ちすくむミリア。
だが「ん…っ」容赦ない責めに身体を震わしてしまう。
足がふるふると震える。しばらくするとくちゅくちゅといやらしげな音がしてしまう。
「もう…だめ…」力尽きて腰を下ろすミリア。待ちわびたかのようにミリアの中へと入る剣の柄。
「うほぉ…神秘である」
「…はぁんん」。そのまま無機物とは思えない動きでミリアの中で動き回る。「…あぁん〜っ」。
よろよろとテーブルまで動き身体を支えるミリア。「もぅだめ〜…!」大きく声を上げて達してしまう。
(バタン!)「ミリア!だいじょうぶ?」ルルが、ミリアを心配し扉を開けたのだ。
「きゃ…!ルル!みちゃだめーーー…!」「ミ・・リア」叫ぶミリアに、固まるルル。

こうして、ミリアは新たな力を得たのである。
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