婦女連続痴漢事件。
昨夜遅く、乗合馬車より自宅へ帰る途中で女性が襲われた。
犯人は逃走、その手がかりはつかめず。

ここ10日、連続して同じような手口の事件が多発
スカートめくり3件、下着泥棒5件、覗き2件、露出4件、痴漢4件。

治安警備隊はこれを連続痴漢事件として調査中である−−

「物騒な世の中ですね」
ミリアは新聞見せられありきたりの感想を述べた。

朝食の席、テーブルを囲んで3人、ミリアとルルと、王宮からの使いシロナ。
「ゆうしゃ殿には我々とこの事件を解決していただきたいのです」
そのシロナが淡々と要請を述べる。
王国からの以来はいつもルルを通して来るのだが
今回は共同戦線を張りたいとのことで直にその内容を伝えに来たらしい。
「犯人の目星は付いています。
最近違法でモンスターを飼っていたご婦人宅より逃げ出したとの通報があり、
その直後より事件が発生しています
そのモンスターは影執事と呼ばれていて、従順かつ大人しく、メイドや執事として使う人がいます。
もちろん一切のモンスターを街へ入れることは王国の法で禁止されていますが。」
「何かのきっかけで性に目覚めたのでしょう。徐々に行為がエスカレートしているようです
一刻も早くつかなえなければ、被害は拡大していくでしょう」

そしてご飯を食べ終えた一行は事件調査本部へと向かう。

「ようこそ、ゆうしゃ様!お噂はかねがね聞いておりますぞ。」
ひげを生やしたおじさんがミリアに挨拶をする。警備隊隊長とのこと。
「毎晩、あやつを捕まえようとしているのだが、すばしっこく捕まえられん」
「さらには逆に警備隊が悪戯される始末。これ以上隊員に被害が出ればわしは首になるだろう」
被害にあった女性警備隊は、スカートをめくられたり、お尻を触られてしまったという。

どうどうと情けないことを言う隊長であるが、いろいろ事情があるのだろう。
ミリアはどうせ断れないと把握し快くこの依頼を引き受けた。
「平和な街で女性を襲うなんて許せません。わたしも力を貸します」


そうして、シロナより、てきぱきとミリアに今回の作戦を伝えられる。
概要は以下のとおりである。
1.ミリアは囮となり神出鬼没な犯人をおびき寄せる
2.犯人と断定できた時点で逃げ出した犯人を追う。
3.同時に警備隊が出動、犯人を囲む。
4.逮捕する

「囮作戦…ですか?」
ミリアは不安そうにつぶやく。
「はい、犯人は犯行を及んだあと、すぐに姿を消します。逃げたら追いかけて捕まえてください」
街のお嬢様といった服装に着替えさせられたミリアは、緊張した面持ちで耳を傾ける。
「大丈夫です。風魔法で通話ができるようにしておきます。風よ、遠くまで声を届けて…」
「ひゃ…」シロナはミリアの耳たぶに口付けをすると
「あ…き、聞こえます…」魔法の効果が現れるのを確認した。次は、指をミリアの口にあて
呪文を唱えます。
「ゆうしゃ様の声はこの本部の部屋に繋がるにしておきました。通信はこれで準備できました」

ミリアはみんなに見送られ、犯人が一番出没した回数の多い場所へと移動。
そこは乗合馬車広場より、ひとけの少なくなる南の街道である。

「こんなので本当に見つけられるのかな…」少し作戦を疑いながら
「でも、このまま犯人があらわれなかったらいいな…」との考えがよぎる。
ゆっくりと、南下していく。しばらく行くと民家が増えてきた。

「ゆうしゃ様、今宵はそちらにはあらわれないようです。次のポイントへ移動してください」
耳元でシロナの声が聞こえた。くすぐったく思いつつも、「わかりました」と
次のポイントへ移動する。

その後、公園、歓楽街と歩いたが犯人は現れず、(くたびれもうけかな)と
ミリアも、本部の連中も考え出した、そのとき…

コツコツ、とミリアの後ろに足音が。まだ20メーターは離れているが、
ミリアの胸のセンサーはドキドキと鳴る。
「だ、誰か着いてきます…」小声で通信を入れるミリア。
「落ち着いて。次は細い道に入ってください。ついて来るようでしたら犯人かもしれません」
シロナのアドバイスのとおり細い道へ入るミリア。

コツコツコツ

「曲がりました、距離は10メーターくらいです」ミリアの直感は間違いないと告げている。
「これ以上近づかれるとばれてしまうので、こちらからの通信はきります。
ゆうしゃ様からの回線はつなげておきます」
「作戦通りお願いします…ぷつん」

(わ…ええと…作戦は、犯人が逃げ出したら…おいかけて、捕まえる)
(逃げたら、追いかけて、捕まえる…)頭の中で何度も復唱するミリア。

タタタタ

急に足音が変わり、ミリアに急接近している。
(に、逃げたら、捕まえる。逃げたら、捕まえる…)胸のセンサーがばくばく告げています。

がば…!

「っ?!!」
後ろから抱きしめられたミリア。

(に、にげたらつかまえるにげたらつかまえ……!)

もみゅうん…!

「…!!」
(後ろから)
胸をもまれている。

(逃げたら…捕まえるんだよね…にげたら………は、早く逃げてー)

もみもみ…

「や…めて…」
パニックに陥るミリア。

本部の部屋にミリアの声が流れる。
「隊長!犯人に逃げる様子が確認できませんっ」
「な、なに、今までは犯行に及ぶとすぐ逃げていたのに…逃げていないだと?!」
ひげの隊長は、驚き声を荒げる。
「まさか、囮の餌がおいし過ぎたのか!」


もみもみ、もみゅう…

「…んく……くぅん……ふふぅ…」
本部にミリアのくぐもった甘い吐息が入る。
ぼっと。頬を赤らめるルル。「ミリアったらっ…」
「シロナ、ミリアに通信、逃げないのはむしろ好都合だから捕まえなさい…と!」
「だめです。こちらからの風回線は切ってしまったので再接続にはまた接触する必要が…」

もみゅうん…
「…ふぁあんっ…だめぇ…んぁん…」
ミリアの口からでる甘い声に、
本部でも男性団員の中には前かがみになるものも出始め、大混乱になっている。

「現場まで歩いて30分。出動します」シロナはルルと団員数人と共に会場を駆け出す。

(えーんっ…なんで逃げないのぉ…)心の中で泣き言を言いながらどうすべきか頭をめぐらそうとした
そのとき、

むくむく…

お尻になにか違和感を感じる。
何かが大きくなっているような。

(?何か当たってる…ような…?)

ぐりぐり…
ミリアのお尻に犯人は腰を押し付けてきたのだ。

(ひゃああああ、これって。これって…!)
ミリアの冷静になりかけた頭はまたしてもパニックになり、冷静な判断がまた遠くなる。

すっかり硬くなったものがミリアのお尻に食い込み、お尻の弾力でそれを覆っている。
「はぁはぁっ、はぁはぁはぁ」
ミリアの吐息が大きく早くなる。
すかさず、スカートの中に手を入れられてしまう。
「だ、だだ、だめぇぇ…」かろうじて声を口に出すが、大声で叫ぶというところまでぜんぜん届かない。
ぎゅ…と脚を閉じているため、大事なところには届いていないものの、
お尻や、太ももには容赦なく、手のひらが這いずり回る。
恐怖でか刺激によるものかはミリアにはわからないが
その力も徐々に弱まり。足ががくがくと震えだす。

「ぁ…あん…」
指が、一本、ミリア大事なところを探り当てる。
するともぞもぞと、手が小さな隙間に入り込み、ミリアの危険領域を支配する。
後ろからは硬いものがミリアのお尻を攻め、前は指で攻めこまれる。
「…も…もぉゆるして…」懇願しても、動きは一向に弱まらず、むしろ強くなってきた。

くちゅ…り…

ミリアの下着は湿り気を帯びてきており、その音が余計にミリアの精神力を奪う。
「はぁ…あぁ…んぁ…だ…めぇ…」

……

一瞬動きが止まった。ミリアは終わったのかと…思った次の瞬間、

くちゅう…

パンツの中に手を入れてきた。

「ん…あはぁあっ……あんっ?!」
その手は、ミリアの突起を探り当て、指を細かく動かし始める。

「はっ…ふっ…ふぁっ…あぁんんっ…?!」
ミリアの吐息と共にお尻にあたる硬いものも徐々に速度をあげている

ぐりぐりぐり…
「…あっ…あっ…あぁっ…」

ぐりぐり…ぐぅんっ
「あっ…んぁーーー…っ」

ミリアが全身を震わせたその瞬間

どくっどくっ
お尻にあたっている物も大きく脈だつ。

タタっ!
急にきびすを返し、逃げ出そうとする犯人。
(逃げる?…逃げたら、おって、つかまえなきゃ!)反射的に体を動かすミリア。

しかし力が出ず足が絡み
どてん!
ミリアが犯人を下敷きに転ぶ!

「ゆうしゃさまー!ご無事ですかー」
ここへタイミングよくシロナがやってきて、ほかの者たちもどんどん追いつく。
「おお、捕まえておられる!さすがはゆうしゃ様ですな!」

こうしてミリアが連続痴漢犯を捕らえたと新聞の一面に載った。
世間に対するミリアの名声はまた少しあがる。それは国王の思惑通りである。
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