ミリア対キサナ。
『勝者キサナ』
「は?」
始ってもいない戦いに勝利を告げられるキサナ。
『ミラーシュは棄権するとのこと』
ミラーシュの控え室では−−
相変わらず四つん這いで動けなくなっているセリナに、
ミラーシュの魔法で生み出した土の塊、人間に近い姿(いわゆるゴーレム)が
背後から迫っている。
「な、何をするつもり?」
「えっち」にべもなく答えるミラーシュ。
その手がセリナの腰を掴む。
「ひっ…汚い手をのけなさいっ」
「ふふっ、魔法の土で汚くはないさ」妖艶に笑うミラーシュ。
そして…土の塊腰がセリアのお尻に密着する。
「ひぃんっ?!」
塊の足の間に生えた突起が、セリアの股間にあたっている。
「ミラーシュ!やめさせなさい、早く!」喚くセリナ。
「ふぅ…しょうがいないね、できる限りすぐに、いかせて、あげるよん」
意地悪なことを言う。そして、ミラーシュは土塊に指でサインを送る。
左手の指で輪を作り、右手の中指をその輪に通す。す…
その動きに呼応し土塊も自身の突起をセリアの中へ挿入する。
ずぶぶぶぶ…
「うわわあっ、入ってくるなっ、入れるなー!
っあーーーーーーーーーーっ!」
闘技場−−
「ぶーーーーーーーーーーー!!」
闘技場、大きなブーイング。現れたミリアに対し観客より発せられる。
キサナとミラーシュの闘いが無くなったため、決勝戦(ミリア対キサナ)が繰り下がって始まるのだ。
「よくも姫さまを脱がせたなー」
「ゆるさーん、俺たちの姫さまになんてことー」
あとからやって来たキサナは
「おやまぁ…すごい人気、ミリア」
「うぅ…怖い」すっかり萎縮しているミリア。
「あーもー、これじゃ勝負にならないじゃない」
言うと、大きく息を吸う。すぅぅ……
「うるさぁぁい!」
大声を張り上げるキサナ
「不可抗力でしょ。お姫様がお隠れで大会に参加し、結果裸になったのは!
何の権利があってミリアをいじめるんだ、キミたちは!!!!」
会場に響きわたる。
しーん…ばつの悪そうに静まり返る観客たち。
「キ、キサナちゃん…」
まさかキサナにかばってもらえると思わなかったミリアはジーンと心が温まった。
ここまでは。
でも、
「ミリアをいじめていいのは……うちだけの特権なんだからーーーー!!!」
「ぇえーーーーーーー?!」
意外な結論に目を丸くする観客とミリア。
「そういうことだから」得意げなキサナ。
「えー納得できない、キサナちゃんっ」慌てて訂正を求めるミリア。
ここで決勝戦の開始が告げられる。
キサナは手袋を大きな剣に変化させる。
ミリアは盾と剣を構える。
お互いが走り出し、距離をつめる。
剣と剣がぶつかり合う。
キィンーッ ボキッ!
「わっ?!」ミリアの剣が真っ二つに割れる。
「なまくら…」残念そうにつぶやくキサナ。
「つまんない。でもまー、こんなものよね。ミリアはミリアだもん」
「そもそも君は厄介払いで勇者とされただけだったしね。
うちらの村に勇者って占い師が言ったそうだけど、ミリアでなく、やっぱりうちかー…」
「…わたしもそう思う。ここでキサナちゃんに再開してからそう思ってた」
「でも、今は、もうそういうのはどうでもいい。」
「わたしは、わたしが今できることをするだけっ」
「剣くんっ!」ミリアがゆうしゃの剣を召還する。
ドーン!ミリアの手の中に意思を持つ剣が現れる「ミリア、助太刀いたす!」。
「キサナちゃん、勝負!」
「へえ…少し面白くなってきたミリア!いくよ!」
キィィンっ!
再び剣と剣がぶつかり合い火花を散らす。
キィンっ!
ぶつかる度ににミリアの剣が縮小を始める。
「剣くん、しっかり!」
「うおう、これは厳しいなり」
ドンッ
キサナの一撃にミリアは弾き飛ばされ尻餅をつく。
「きゃあっ」
「ミリア、我輩このような強敵と戦うには刺激が足りぬ。一肌脱いでもらえんものか?」
「とういうとー……まさか、契約のときのような…?」契約時の恥ずかしい記憶が蘇る。
「悠長なこともしてられんじゃろうし、手っ取り早く裸に…」
「だ、だめ。裸になると負けのルールだよっ、キサナちゃんを脱がしてー」
「そういうことなら、あいわかった!うおおー」ミリアの剣が自身の意図をもってキサナに突っ込む。
「ええええ??」剣に引っ張られるミリア。そこにキサナの攻撃が襲う−−
ぶううん!
「わわわあっ」その攻撃を大きな動きで避けるミリア。
バランスを崩すはずが、剣に引かれキサナの懐に入り込む。
シュキンッ、シュキンッ、シュキンッ、シュキンッ、シュキンッ、シュキンッ!
ミリアの剣がキサナを連続で攻撃する。
とっとっと……剣の勝手な動きにすっかりよろめくミリア。
「…一丁上がり」剣がつぶやくと。
ふ……
キサナの衣服が細切れにちぎれ落ちる。
「う、うわあっ」
慌てて体を隠ししゃがみ込むキサナ。
剣くんがそのままキサナに襲いかかろうとしたので、とりあえずポイ(消す)するミリア。
『全裸確認』
『ミリアの勝利、真の勇者はミリアと確定する!』とアナウンスが流れる。
「わああああああー」闘いの前はあれだけ非難を浴びていた観客達から喝采が送られる。
「…大丈夫?キサナちゃん」ミリアが近づく。
ゆっくりと、赤い顔をミリアに向ける。
「ミリア、負けたわ。手を貸して」
手を差し伸べる。ぎゅ…手をとり、ゆっくり起こすミリア。
「まさか、あのミリアに負けるとは思わなかったな。
小さいころはよく苛めちゃったけど、悪気は……あった…かな。ごめん。もうしないから」
「うん、もういいよ、キサナちゃん」微笑む。
控え室、ミラーシュの部屋−−
「あっ…あっ…イッチャウっ、またっ…んあぁああーっ!」
セリナは、びくんと身体を震わせ、ミラーシュの前で絶頂に達する。四度目。
「乱れちゃって。もー、可愛いー可愛いー」
ミラーシュは目を細め笑ってる。
「ではー…次」
ミラーシュの合図で土塊はまた腰を動かし始める。
「ひぃぃんっ、みらーしゅー、もぉやめー…あぁあんーっ」
こちらの戦い(?)はまだ続いていた。